高校に入ってからというもの、自分はあまり人付き合いが得意では無くなかなか友達が出来ませんでした。
母親の機嫌を取るのが必死で、県の楽団へ入団しました。
母親は音楽をやる事をとにかく強要していたので、楽器は本当になんでも良くて打楽器にしました。
練習が始まって学校も始まって、段々会話をしてくれる様になる母親。
前みたいな生活が戻ってくる。
そう思っていました。
高校が始まってしばらくして、何人か友人が出来ました。
いつも通り友人と夜中にLINEしていると、ふとあの嫌な思考に自分は沈んで行ったんです。
なんとなく友人に、自分の家の事を話しました。
誰かに家の事を話すのは初めてでした。
話すまでもない、これが当然だと思っていたから。
友人は一通り話を聞いた後、「お前の親、毒親だよ」と言いました。
そんな訳ないと思って調べれば調べるほど、自分の薄々と感じていた物が確実になっていく。
でもそれを確信はしたくない。
確かにそうかもしれない
いやでも、親をそう思うなんて最低すぎる。
ちゃんと愛されてる?
でも項目は当てはまってる
ひたすらに混乱。
受け入れたくない事実だけど、受け入れたい自分もいる。
救われたいけど救われたくない。
そんな気分でした。
そんな時、自分はネットで知り合った人と仲良くなりました。
ちょうどコロナ禍に入る前でした。
自分は幼稚園から、J-POPやボカロ等とにかく音楽を聴くのが好きで、もちろん中学から高校のあの日々も音楽だけが味方で、いつか音楽をやりたいと感じていました。
高校に入って友人からエレキベースを貰い、なんとなくバンドメンバーを募集した所、中学時代の友人のツテで仲良くなった人とその友達とバンドを組む事になりました。
きっと自分の人生の起点でした。
あの頃、きっと自分達は人生のどん底で、いつ自殺したっておかしくない。
身体を傷つけたり動けなかったり現実から逃げようと薬を大量に飲む日々。
それでも友達だけは大切にしてくれる。
自分の居場所が出来て、受け入れ方に気付きました。
あの最低な時期に出会えて良かった。
続く