受験シーズン、もちろん母親は黙ってはいられません。
これまで以上に勉強をしろと強要する母。
その頃にはもう素直に母親の言う事は聞けませんでした。
それが仮に自分の人生が掛かっていたとしても、もうそれすらもどうでも良く感じていました。
学校を早退して塾へ行かされるとか、塾を転々としたりとかざらにありました。
きっともう限界でした。
私は学校へ行けなくなりました。
毎朝乗らなきゃいけない筈の電車に乗れず、ホームに座り込み担任に嘘の電話をし、ひたすらに座り込む。
そうして、気が落ち着いたら学校へ行く。
そんな毎日でした。
もちろんただでさえ出来ない勉強も更に追いつかず、自分にとって受験なんてどうでもいい事でした。
行きたい高校もないから母親の言われた通りの高校を希望して、担任に「なんでここにしたの?」と言われ「お母さんが言ったから」と伝え怒鳴られ、家に帰っても深夜まで勉強を強要される日々。
精神が限界でした。
自分を見つめるシーズン、本当にやりたい事がなかったんです。
それでも周りはしっかり進路を決めていて、自分だけずっと子供のまま。
母親に頼み込んで、精神病院に行きました。
本当は薬を貰わなきゃだったけど、「気のせいだよ。あんな所もう2度と行かないで」と言われて一度行ったっきりでした。
ただひたすら泣きながら、何かしたくても出来ない自分を責めて、殴る日々。
当日母親に受験するのを辞めろと言われ、言われた通り辞めて担任に怒鳴られても決して母親のせいとは言えませんでした。
それほど自分の中で母親は絶対的な存在だったから。
受験は失敗に終わりました。
なんとか入った高校の入学手続き、母親に何を言っても怒声で返ってくる日々。
目も合わせない父親。
いつの日か守ってくれる様になった姉も、大学で家を出てしまって家には味方なんて居ませんでした。
入学式が終わった後、母親は自分に一言
「あんたの存在が本当に恥ずかしい」
これ以降3ヶ月間、母親と会話をする事はありませんでした。
続く