中学校に上がって、私は完全に人格をチェンジしました。
いや、表に出ている自分が素で家にいる自分が偽りだったと思います。
小学校時代、散々妖怪と言われ家に帰り「虐められているから学校行きたく無い」と言うと、「そんなの勘違いだよ」と笑った父親。
「バカなこと言ってないで学校行きなさい」と言う母親。
全てを0にする為、いや、全てがどうでも良くなって髪の毛をバッサリと切りました。
中学校は比較的楽しかった気がします。
生憎、本能のせいか嫌な記憶はごと蓋をしてしまうので引きずり出しても断片的な記憶しかありませんが。
友達に恵まれていたな、と思います。
中学に入って私は吹奏楽部に入りました。
その時ちょうど母親に口を聞いてもらえず、母親は音楽が好きだったのでガキなりに「吹奏楽部に入れば喜んでくれる!」と思ったんでしょう。
「吹奏楽部に入部したよ!」と伝えると母親は「あぁ、そう」と一言残して自室へ戻りました。
その頃、仲が良く無いのもありましたが母親は基本的に話を聞いてくれなかったので何も思っていませんでした。
いや、何も思っていないふりを続けていたんだと思います。
この頃から自分の中で余計な思考が邪魔する事が増えました。
小学校までは訳もわからず寝る前に涙が溢れていたのですが、その正体はわからぬまま眠りについていました。
しかし中学生にもなるとなかなか自制が効かないと言いますか、自我が芽生えてしまったんでしょうか。
普段通り部屋に呼び出されると、母親は自分に言いました。
「お母さん、貴方のせいで死んじゃうかも」
そこから何かある度に母親は死をちらつかせる様になり、それをきっかけにひたすら自己嫌悪の日々が続きました。
そういう時間ってよくないもので、段々些細なことでも全て自分のせいにしてしまうんですね。
学校に行くのが嫌になりました。
きっかけが多すぎるから。
それよりも何よりも、自分の友達を当然の様に悪く言って、「仲良くするな」と規制してくる母親に嫌気がさしたのかもしれません。
学年は上がり、遂に受験シーズンが始まります。
続く